トライリニア式カメラを選択すべきケース

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ラインスキャンカメラが貴社の装置でカラー画像処理の効果を最大化する選択肢であると判断した場合、次にカメラ方式を検討する必要があります。トライリニア式カメラとプリズム分光式カメラの2つの選択肢があります。本ブログでは、どのような場合にトライリニア式カメラが最適な選択肢となるかについて解説します。

トライリニア式ラインスキャンカメラ技術

トライリニア式カメラは、3本の画像処理ラインを使用してRGB画像を撮像します。かつては、3つのラインセンサを可能な限り近接させて組み付けていましたが、今日の新世代カメラのほとんどは3本の画素ラインが近接して配置されているシングルセンサ方式です。各ラインの画素上には、三原色(R/G/B)のうち1色を捉えるポリマーカラーフィルタが配置されています。カメラを被写体の動きと同期させることで、各ラインが被写体の同一ポイント上を通過する際に撮像される画像を組み合わせて、ターゲットライン上の各画素のRGB値を取得するのです。

 

トライリニア式カメラが貴社のマシンビジョン用途に最適な選択肢となるケースとは?

  • カメラの価格が重要な判断基準である場合:
    現在ではほとんどのトライリニア式カメラがマルチラインのシングルセンサを採用していることから、プリズム分光式のラインカメラより低価格です。加えて、プリズム分光式カメラに必要な推奨専用レンズにかかるコストも削減できます。これにより、同グレードのプリズム分光式カメラと比べて設備投資を50%程度抑えることが可能です。ただし、より明るい照明が必要になったり、プリズムフィルタと比べてポリマーフィルタの劣化が早いなどの要因から、システムの耐用期間全体のコストでみると、あまり違いがないかもしれません。
  • 高速の画像処理が必要な場合:
    トライリニア式のカメラは、精度の高い(補間処理しない)RGB画像データを高速ラインレートで提供できることで知られています。最新の4K対応モデル(ラインごとに4,096画素)は、50~70 kHz、つまり5万~7万ライン/秒の速さで動作します。ただし、これまでプリズム分光式カメラは同グレードのトライリニア式カメラに比べてラインレートが劣っていましたが、最近は、最速のトライリニア式カメラとほぼ同じ速さで撮像できます。
  • 被写体に対してほぼ垂直に位置調整できる場合:
    トライリニア式カメラが被写体に対して傾いた位置に設置されている場合、被写体から3本のセンサラインまでの距離がそれぞれ異なるため、各ラインでカバーする長さがわずかに変わります。傾きが小さければカメラの機能で補正することができますが、大きい場合は画像の中にカラーフリンジ(ハロー効果)やその他のアーチファクトが生じる可能性があります。トライリニア式カメラが最大限その性能を発揮するのは、被写体に対する角度がほぼ垂直で、設置位置を頻繁に調整しなくてよい場合です。

貴社の装置用途に適したカラー画像処理向けカメラ選びに迷ったら… 
ぜひ「
Tech Guide: カラーイメージング」を参考にしていただき、貴社の装置用途に最適なカラー画像処理向けカメラを選択しましょう。

  • 対象物が平らで、起伏がほとんどない場合:
    3本それぞれのラインで得たピクセル情報を組み合わせて完全なRGB情報を生成するトライリニア式では、3本のラインは近接しているものの、わずかに異なる位置で撮像されます。したがって被写体が波打っているなど表面に起伏がある場合、撮像時あるラインに対しては被写体が近くなり、また他のラインに対しては被写体が遠くなるという状態が発生し、これが原因となり画素がオフセットされ、やはりハロー効果が生じてしまいます。同様に、コンベヤを流れる過程でぐらついたり転がったりする場合やばらつきのある対象物の場合では、撮像される3本のラインの不整合の原因になります。平らで変動が小さい対象物の撮像には、トライリニア式カメラが最適です。
  • 4Kを超える解像度が要求される場合:
    今日のプリズム分光式ラインスキャンカメラの最大解像度は、4Kです。ラインスキャンシステムで8Kまたは16Kのライン解像度が必要となる場合は、トライリニア式が唯一の選択肢です。
  • 低消費電力で小型軽量のカメラが要求される場合:
    プリズムと複数のセンサが内蔵されているプリズム分光式のカメラより、トライリニア式カメラの方が一般的に小型です。さらに、プリズム分光式カメラは大型で3枚のセンサを個別に制御することから必然的に重くなり、消費電力も大きくなります。

アプリケーション事例

Sweepシリーズのトライリニア式カメラが特に有効な用途

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雑誌、パンフレット、チラシ、包装材などのウェブ状印刷物の検査に。

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カラーフィルム、プラスチック、繊維製品、屋根材などのロール状製品の製造工程内高速検査用として。

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色や木目による選別、ラミネート加工品やその他フローリング材の色検査に。

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ウェハ表面の不均一性検査、パターンの欠陥検査、その他ウェハやICチップの欠陥検査に。

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色による極小部品の選別、抵抗値のチェック、配線検査、プリント回路基板の部品配置などに。

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タイルの色の均一性と微細なキズの検査

 

貴社の装置用途に最適な選択肢は、
トライリニア式カメラですか?
プリズム分光式カメラですか?

貴社の装置用途に適したカラー画像処理向けカメラ選びに迷ったら…?ぜひ「Tech Guide: カラーイメージング」を参考にしていただき、貴社の装置用途に最適なカラー画像処理向けカメラを選択しましょう。

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