昨年末から今年にかけて、次世代の3CMOSプリズム分光式エリアスキャンカメラのApexシリーズ全6機種が発売されました。合計6機種のラインナップが揃うことにより、カラービジョンシステムの設計者にとって以下の新たな選択肢が生まれます。
本カメラは11月にドイツ シュツットガルトで行なわれるVision 2018に出展予定です。
解像度、スピード、カラープリプロセス機能など、性能・スループット・機能を飛躍的に進歩させたApex新シリーズ。本シリーズが備える解像度、スピード、機能、そしてコストパフォーマンスが生み出す総合力は、これまでプリズム分光式カメラを選択していたシステムの性能を大きく向上させるだけでなく、従来ならベイヤーカメラの選択を余儀なくされてしまう多くのシステムにも、妥協せずにプリズム分光式カメラを適用できるようになります。
320万画素モデルは画素サイズ3.45μm x 3.45μmのSony Pregius IMX265 1/1.8型CMOSセンサで画素数は2048 x 1544。搭載するインタフェースによってそれぞれ以下の高フレームレートを提供しています。
AP-3200T-PGE：12fps：GigE Visionインタフェース
AP-3200T-USB：38.3fps：USB3 Visionインタフェース
AP-3200T-PMCL：55fps：Camera Linkインタフェース
160万画素モデルは画素サイズ3.45μm x 3.45μmのSony Pregius IMX2731/2.9型CMOSセンサで画素数は1456 x 1088です。同様のインタフェースバリエーションでフレームレートは以下。
AP-1600T-PGE：24.2fps：GigE Visionインタフェース
AP-1600T-USB：78.8fps：USB3 Visionインタフェース
AP-1600T-PMCL：126.1fps：Camera Linkインタフェース
これらの高い基本性能に加えて、さらに様々なカラー画像処理用途をサポートする充実した機能群を搭載しています。
柔軟な色空間変換機能：
RGBからHSIへの色空間変換、RGBからXYZへの色空間変換など、カメラ内で色空間変換が可能です。sRGBとAdobe RGB色空間にも対応。
アナログゲイン調整機能と露光時間調整機能：
アナログゲインと露光時間は、赤、緑、青のセンサーチャンネルに対して独立して設定することができます。低ノイズ、高ダイナミックレンジを実現しました。
ROI機能およびROIベースのシェーディング補正機能:
柔軟なROI機能をサポートしています。ROIにより、映像出力データ量が削減でき、垂直ライン数に応じてフレームレートの高速化が可能です。マルチROI機能を使うと、最大5つの重複可能なROIを定義することが可能です。さらに、ROI機能を利用する場合、定義したROI領域のみに対し、カラーシェーディング補正を実行できます。
色強調機能とエッジ協調機能:
最大6種類の色 (赤、緑、青、シアン、マゼンタ、黄)について、強度を調整することができます。各色を最大2倍まで強調することができます。また画像内の様々な境界を特定し、コントラストを調整することができるため、様々なアプリケーションでより多くのことを処理・計測することが可能です。
その他機能：
自動レベル制御（ALC）、色温度プリセット、カラーピクセルビニング、チャンク機能などがあります。
また、耐振動性:3G、耐衝撃性:50Gと非常に堅牢です。加えて、動作温度(周辺温度)は-5℃～+45℃を確保し、あらゆる環境での利用を考慮して設計されています。
JAIのプリズム式3センサカラーカメラは、以下のような用途に適しています。ご興味がございましたらぜひお気軽にJAIまでお問合せください。