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市場最速レベルの 4Kプリズム分光式カラーラインスキャンカメラ 「SW-4000T-MCL」を発売

作成者: JAI|6月 29, 2018

JAIは、3CMOSプリズム分光式カラーラインスキャンカメラの新製品「SW-4000T-MCL」を発売しました。本カメラは、入射光をRGB各波長帯へ正確に分光する高品位の光学プリズムアセンブリ上に、4K(4096画素)解像度を持つ専用設計のCMOSラインセンサを3枚搭載した、高い汎用性を持つハイエンドラインスキャンカメラです。

本カメラでは、非補間24ビットRGB出力における最大ラインレート67.7kHz(67,700ライン/秒)を実現。従来の同等製品と比較すると実に4倍の速度で、市場のプリズム分光式とトライリニア式製品を含めても最速レベルです。

これまでカラーラインスキャン検査システムの設計者にとってジレンマは、高い精度の色値や空間解像度が求められる用途においては常に画質と検査スピードがトレードオフの関係にあることでした。本カメラのラインレート向上によって、これからはどちらかを犠牲に必要はありません。

この高速動作を実現するため、本カメラではユーザーが選択できる2つの画素サイズモード(7.5×7.5 µm、7.5×10.5 µm)を備えています。7.5×7.5 µmモードでは、最大ラインレートで短い露光時間が要求される場合に高い感度を提供。一方7.5×10.5 µmモードでは、光量が多い環境や低速で動作させる場合に、大きな画素サイズでより高いダイナミックレンジとより優れたS/N比を提供します。

また、3枚のCMOSセンサはそれぞれが各モードに対して隣接する2つのラインを持っています。この配列により、水平、垂直、または水平垂直両方のビニングが可能です。さらに、垂直時は一つのノードで2画素分の電荷を読み取る画素構造(ディフュージョンノード)を採用しているため、1画素分の読み取りノイズで2画素分の信号を取り出すことができます。この高度なビニング機能は、今年初めに発売されたJAIの4Kトライリニアカメラ(SW-4000TL-PMCL)にも搭載されているJAI独自の機能です。

JAIの4Kカラーカメラのみに搭載されているもう一つのユニークな機能が、充実した色空間変換機能です。本カメラはRGB標準形式をsRGBやAdobe RGBだけでなく、HSIやCIE XYZへ変換することもできます。さらに本機能はプログラマブルになっており、ユーザーが変換テーブルを定義して特定の目的に適した色空間変換をカスタムで設定することも可能です。

また、設置や運用の手間も軽減する機能も搭載しています。本カメラは個別に4つの入力ラインと制御アルゴリズムを持っており、ロータリーエンコーダと直接接続することができます。エンコーダからフレームグラバーが装着されているホストPCまで長いケーブルを引く必要がないうえ、フレームグラバーとカメラの間で発生するラインの取りこぼしなども防ぐことができます。もちろん、用途によってはカメラのCamera Linkインタフェースを使用して、従来の方法でエンコーダと接続することも可能です。

他にも基本機能として、ゲインコントロール、黒レベル補正、マニュアル/自動ホワイトバランス調整、シェーディング補正、PRNU/DSNU補正、色収差補正を備えています。

本カメラのインタフェースはGenICamとGen-CP対応のCamera Linkで、端子はMini Camera Linkを採用しています。出力フォーマットはRGB8とRGB10に対応し、Camera LinkコンフィギュレーションはBase/Medium/Full/Decaをサポートしています。

Camera Linkインタフェースに加え、ヒロセ電機製の12ピンコネクタと10ピンのAUXコネクタを備え、合計3本のTTL入力、Opto-Isolated入力1本、TTL出力4本を用意しています。レンズマウントは2種類に対応。FマウントまたはM52マウントからお選びいただけます。

スペック等の詳細はぜひ本カメラの製品ページでご確認ください。