実績のあるJAIのFusionシリーズカメラがベース
新しいFlex-Eyeカメラは、Fusionシリーズの標準モデルと同じ高性能な機能を備えています。Fusionシリーズの標準モデルは、ソニー製Pregius CMOSセンサを2枚または3枚搭載したプリズム分光式マルチスペクトル・エリアスキャンカメラで、160万画素または320万画素から選択していただけます。可視光スペクトル全域(400nm~700nm)と、NIR領域(700nm~1000nm)に1つまたは2つの波長帯があらかじめ定義されています。本カメラに搭載されているダイクロイックプリズムは、1つの入射光をそれぞれ独立したセンサに分離します。これにより、すべての波長帯を高フレームレートで同時に捉えて画素間を完全に合わせることができるため、他のタイプのマルチスペクトル・カメラで問題となる動きや細部の調整をカメラで処理することが可能になります。
カスタマイズで広がる可能性
Fusion Flex-Eyeの登場により、標準モデルに搭載されているデフォルトの波長帯にとらわれることなく、個々のスペクトル・バンドの「位置」と「幅」をユーザー自身でカスタマイズして、アプリケーションのニーズによりマッチさせることができます。ユーザーの要件に応じて、2つまたは3つの波長帯をすべて可視スペクトル内に配置することもできますし、400nm~1000nmの波長帯域であればどの位置に配置していただいても構いません。
320万画素のセンサを3枚搭載したモデルはフル解像度を最大107fpsで、2枚搭載したモデルはフル解像度を最大123fpsで出力可能です。また、160万画素のセンサを3枚搭載したモデルはフル解像度を最大213fpsで、2枚搭載したモデルはフル解像度を最大226fpsで出力可能です。
Flex-Eyeマルチスペクトル・カメラ「オンライン・コンフィギュレーター」で簡単カスタマイズ
JAIはFlex-Eyeのカスタムプロセス設計の一環として、PCやモバイルデバイスでユーザー自身がカスタム構成を簡単に定義、視覚化できるように、「オンライン・コンフィギュレーター」を開発いたしました。
数回、クリックまたはタップするだけで、搭載するセンサの数、必要な解像度、搭載するセンサの種類(ベイヤーセンサまたはモノクロセンサ)を指定できます。
そして直感的に理解しやすいスペクトル・チャートを模したGUIを使用して、マウスでドラッグしながらスペクトル・バンドを配置することができます。技術的に実現できるスペクトル・バンドの最小幅は25nmまで対応しており、組み込まれている検証規則に従って、適切な構成となるようにお客様をガイドいたします。
Fusionマルチスペクトル・カメラのカスタマイズは、Flex-Eyeマルチスペクトル・カメラ「オンライン・コンフィギュレーター」から始まります。Flex-Eye「オンライン・コンフィギュレーター」にアクセスして、ぜひお気軽にお試しください。
10GBASE-T(10GigE)インタフェースにより高スループットを実現
高スループットをサポートする10GBASE-T(10GigE)インタフェースを採用。JAIではこのインタフェースにオートネゴシエーション機能を組み合わせておりますので、NBASE-T(5Gbps、2.5Gbps)や従来の1000BASE-T(1Gbps)への下位互換性を提供します。カメラからの出力画像を低速のEthernet環境で動作するアプリケーションに伝送する場合でも、最適なデータレートに自動で調整してくれます。8bit出力に加えて、10/12bit出力を提供し、複数のセンサを同期または非同期させる動作モードも備えています。
10 GigEインタフェースはGigE Vision 2.0規格に準拠し、効率的な1本のケーブルを介して、マルチスペクトル・バンドを個別分析用の装置やホストPCにマルチストリームで出力します。また、このインタフェースはIEEE 1588規格で定義されたPTP(Precision Time Protocol)をサポートしているため、マルチカメラシステムにおいてネットワーク全体でクロックを同期させることが可能です。
Fusion Flex-Eyeのコンセプト
Fusion Flex-Eyeマルチスペクトル・カメラのコンセプトについては、ぜひこちらもご覧になってください。
Fusion Flex-Eyeカメラの詳細
Fusionシリーズのページにアクセスしていただければ、Fusionシリーズの標準モデルとFusionシリーズをベースにしてFlex-Eyeテクノロジーでカスタマイズした場合の基本的な製品仕様やデータシートを確認していただくことができます。
Tech Guide: マルチスペクトル・イメージングのダウンロード
医療用および産業用マシンビジョンシステムのためのマルチスペクトル・イメージングに関する無料のテックガイドをダウンロードすることができます。
ウェブキャスト:マルチスペクトル・アプリケーションへのプリズム分光式カメラの応用
マルチスペクトル・カメラの実現手法にはいくつかのアプローチがあり、どの方式を選択するかはプロジェクトの成否に関わる重要な要素です。マルチスペクトル・イメージングを必要とするビジョンシステムを設計されている方は、この無料ウェビナーをご覧いただくことでプリズム分光式のマルチスペクトル・カメラがどうして他のマルチスペクトルの手法よりも優れているのか、正しい理解を深めていただくことができます。
お気軽にJAIまでお問い合わせください。Flex-Eyeオンライン・コンフィギュレーターをお試しいただくにあたり、技術的な説明や疑問点がございましたら、JAIにぜひお問い合わせください。JAIのプロダクトエンジニアがいつでもご相談を承ります。