GigE Visionインタフェースを採用したGoシリーズ偏光カメラの新製品を発売

JAIは、Goシリーズの500万画素偏光カメラの第二弾「GO-5100MP-PGE」を発売しました。本カメラはGigE Visionインタフェースを採用。USB3 Visionインタフェースを採用した先行機種GO-5100MP-USBと同様に、ソニー製CMOS偏光イメージセンサIMX250MZRを搭載しています。

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カメラの偏光性能は、センサに備わる独自の4方位偏光フィルタアレイによるものです。偏光子はセンサの1画素ごとに0°/ 45°/ 90°/ 135°の4方位を持つピクセルで構成されており、センサ受光部全面に規則的なパターンで展開されています。4つのピクセルの各ブロックは、物体から反射する光の偏光角(光の振動方向)と偏光度(偏光の度合い)を決めるなどの演算ブロックとして使用することが可能です。

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ソニー製偏光イメージセンサIMX250MZRの構造。偏光性能は、センサ独自のナノワイヤグリッドアレイによるものです。ナノワイヤグリッドアレイは、0°/ 45°/ 90°/ 135°の4つの個別の偏光子で構成され、センサ受光部全面に規則的なパターンで配置されています。


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ナノワイヤーグリッド偏光子を通じて拡散光が偏光される仕組みの一例。電界の作用により、ワイヤグリッドのアラインメントに対して垂直方向に振動する光を透過し、水平方向に振動する光を遮断・反射します。

偏光子を利用することで、例えばプラスチックやガラスなどの反射が多い材料を検査する際に、その反射光やホットスポットを抑えて撮像できるようになります。またそれだけでなく、通常のマシンビジョン技術では検知できない材料の厚みや応力分布などの潜在的な欠陥要素を検査することも可能です。

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本カメラでは、4つのピクセルのブロックを使用して、画像全体の偏光角(AoLP)と偏光成分の割合(DoLP)を計算する機能を内蔵しています。

本カメラのフル解像度は2464×2056ピクセルですが、4方位の偏光子を搭載したセンサ設計により、実質的な出力解像度が125万画素に低下します。

本カメラでは、すべてのピクセルに対してRAW偏光画像の出力が可能なことに加えて、4つのピクセルの各ブロックに入射する光の偏光角(AoLP)と、ブロックに入射する全光に対する偏光成分の割合(DoLP)を事前に計算する機能を内蔵しています。これらの計算を最初にカメラ内で実行しておくことで、ホストコンピューターのリソースを解放し、アプリケーションのほかの処理に集中させることができます。

カメラ機能も充実しており、ROI機能、シェーディング補正、ガンマ補正などを搭載しています。筐体サイズは29×29×41.5 mmと非常に小型で、レンズマウントは標準Cマウントをサポート。Goシリーズの他モデル同様、耐衝撃(80G)耐振動(10G)と堅牢で、さらにMTBFは15万時間以上。高い信頼性を備えています。

GO-5100MP-PGE データシートをダウンロード

偏光カメラが有効な用途の例:

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ガラスやプラスチックの製造工程で内部応力が「凍結」すると、割れや変形などの不具合の原因となります。応力やひずみ分布の分析に必要な情報を提供する本カメラは、ボトルや眼鏡、窓ガラスなどの検査システムに最適です。

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車のフロントガラスから不要なグレアや反射光を除去することで、キャビン内の顔認識の精度を向上させ、シートベルト違反や携帯電話使用等違反の取締りに有効な証拠を提供します。

Market-Polarization-Car-Glass-Inspection-325x200-pixelsガラス製品の傷やへこみ、内包物は、偏光度を解析することにより検出が容易になります。窓ガラスやボトル、眼鏡、レンズの検査システムに最適です。

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自動車産業や家具産業などの塗装検査・表面検査では、偏光イメージングを利用することにより、スプレー塗装された表面を厳しくチェックし、通常のマシンビジョン技術では検知できないような、わずかな傷、ダスト、スポット、塗装むらの検出が可能です。